三億円少女という舞台
三億円少女って?
「劇団ゲキハロ」シリーズ第9弾!劇団ゲキハロ第9回公演『三億円少女』から、2010年9月23日の菅谷梨沙子主役公演の模様を映像化!1968年に起きた「三億円事件」をモチーフに、過去と現在が交差して、事件のもう一方で巻き起こった悲しい恋を描く。手に真新しい昭和43年12月10日付けの新聞を握った、白バイ姿の少女が突然現れる…。
(「Oricon」データベースより)
かれこれ5年前の舞台作品です。
Berryz工房のメンバーが日替わり(正しくは回替わり)で主演をつとめ話題になったそうな。
同じ演目を7人が主演をする、なかなか主演のチャンスがないメンバーのファンには嬉しい話に思えた
当時はヲタでなかった私。
周りに当時ベリヲタだったヲタ知り合いがいて当時のことを聞いたらヲタなりに苦労があったらしい。
FCチケット予約先行ではA~Gパターンのみ解っており誰がどの回主演かわからなかった。
地獄です。ロシアンルーレットにも程があります。
知り合いの方はとりあえずチケットは抑えて交換したり、運よく推しの公演だったとか。
詳しい配役については
http://d.hatena.ne.jp/Pa-P/20100927/1285596208
まとめていらっしゃる方がいます。
DVDとして一般発売されたのは菅谷梨沙子、普通にAmazonとかで買えます。
他はFC限定受注販売したらしい。もう手に入らない代物ですが…
なんとかして私は夏焼、熊井、そして市販されている菅谷主演公演を見たわけです。
主観だらけの見た感想(ネタばれしてます)
私の1推し、月であり太陽である「みやびちゃん」(夏焼雅)
なので一番最初に見た「三億円少女」はみやびちゃん主演でした。
2013年夏くらいに(ざっくり)
普通ならりーちゃん(菅谷)を最初に見るべきなんでしょうが、私はみやびちゃん主演があるならそっちがしゃきt先だろうと
迷わず、夏焼雅主演をみたのです。
この作品は過去(昭和43年)と現代(平成22年)が交差して1つに繋がるのですが
冒頭の過去編で依子がどんな子だったかがわかる流れになってます。
田舎から出てきた真っすぐな少女、それをみやびちゃんが演じたのです。
幼いころから一朗だけを想い上京してきた純真無垢で気立ての良い女性…言ってしまえば男性の理想を詰め込んだような
役を推しに演じられたらどうでしょう?
恋するしかないのです!!!
あの、みやびちゃんがこんなにも自分の都合にあわせてくれた女性且つ
「みやびちゃん」らしさ、少女のように無邪気であどけなさも残したままに依子という役を演じている
話が進めば進むほどに依子への気持ちが募っていくばかり
いつの間にか自分=一朗になっていました。
しかしその恋も破れます、依子は純弥と共に姿を消してしまいには現代に現れた「依子」は
純弥と依子の孫でお芝居してましたー。
は?
しかも最後のシーンは一体なんなのか?もやもやした気持ちだけ残りました。
ベリヲタじゃない他ヲタさんに三億円少女を観た感想を聞けば
「男の人(一朗)が可哀そうで仕方なかった」そうで見てられなかったそう。
でも愛らしいみやびちゃんが見れるお芝居はこの三億円少女、夏焼雅盤だけだったので
何回か観てミヤビチャンミヤビチャンしてました。
別の「依子」も観たくなった
知り合いのご厚意のお陰で熊井盤を見ることに。
クマイチャンデケーは最初ありましたが同じ役で同じセリフなのに
夏焼盤とはまったく違った「依子」がそこにはいました。
「熊井ちゃん」というバッグボーンが自分の中であったせいか…周りの配役も若干違うせいもあるかもしれません。
みやびちゃんほど熊井ちゃんには熱意を傾けていないので客観的に作品を見れたような気がします。
そしてやっと市販されている菅谷盤を観ました。
りーちゃんは100点満点の「依子」
演出家、脚本家が求めた出来であろう菅谷盤は市販されるのも解ります。
ほかの配役もしっくりきてます。
客観してやっと理解できた作品に対するあれこれ
孫、一希は何でわざわざ面倒な真似までして北海道から一朗に会いに来たのか?
遺品整理でたまたま見つけたばっちゃんの日記を見て一朗というばっちゃんの元カレに会いたいなんて
そうそう思わないし、ましてやその存在をおそらくは日記で知ったわけです。
幼いころからばっちゃんにスゲー似てるって言われた一希ちゃん。
私は思いました、「一朗におばあちゃんを会わせてやりたい」ではなく「一朗がどんな人間か見てみたい」
興味本位な気持ちが一希の本音だったのかもしれません。あとそれを口実に東京観光も兼ねてたのか(笑)
だって空港まで送りますよって言われて「琴絵と帰るので…」帰りにディズニー行ったかもしれないじゃないですかw
ただ会うのだと一朗がうわべだけの気持ちで祖母との思い出を話すかもしれないし本音が聞けない…
ならタイムスリップしたつもりで「依子」に成り済ましたほうが一朗が40数年間、祖母をどう思っていたのかを身にしみて感じ取れるからそんなタイムスリップしましたーなんて芝居を打ったのか。
「興味本意はじっちゃんを●す」若い子は残酷です。
で、どこからどこが本物の依子?
ラストシーンで帰ったはずの「偽依子」が床下からにょきっと出てくるシーン。
話していた言葉は広島弁、あの依子は何者?
一朗の幻覚?幽霊?
やっと呪縛を解かれた一朗の想いが形になったのか、そのままポックリ逝ってしまった死後の世界から迎えに来た依子なのか?
それは見た側に意見をゆだねられるのかも知れません(いわゆる投げっぱなし)
「依子」、名前的に憑依の「依」が入っていて「子」
ちょいちょい一希に憑依してたかもしれません。頭撫でるシーンとか雨の中ぶつかる冒頭とか。
わりと根拠のない適当さです。
結局、一朗は救われないじゃないか!!
前途で他ヲタさんの「男の人(一朗)が可哀そうで仕方なかった」というのをあげました。たしかに一朗はすくわれませんでしたが…
一朗は依子を守れなかった、信じられなかった、早とちりをして「破断だ!」と依子に言い放ちました。
私から言わせれば自業自得です。
そのせいで後悔の念に苛まれ40年間以上苦しんだのです。
しかも依子死んでたし。純弥と子供産んで孫までいてきっと幸せに家族に看取られその生涯に幕を閉じました。でも一朗自身はひとり身。
どこか、ハロヲタ独身さんと一朗は通じるものがあるように感じました。
そのヲタさんの推しが、もし「依子」を演じた時が来るならさらに闇にハマるのかもしれません。
ある意味この「三億円少女」は「LILIUM」より救いようのない話かもしれませんが
推しに主演を演じてもらえるという価値があり自分と推しがこの設定を通じて作り話上でも一瞬だけ恋が出来る不思議な作品だなと私は思いました。
おいらの依子は君でした。
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